Tokiway010523
映画館の普及と発展
CINEMA MEDIAGEについて
今までの映画館と違い、マルチブレックス型の映画館。13スクリーン、3034席がスタジアム形式へと変化した。
http://www.mediage.co.jp/cinema/cinema.html
1、シートのついて
従来の映画館のシートはすべて画一的であったが、ここでは一般席以外にもゆとりのあるプレミアシートや、カップル向けの
スーパープレミアシートの3タイプの座席が選べる。
2、音響について
臨場感あふれる音響の追求のため、ソニーの最新型映像音響設備を導入している。
3、スクリーンについて
フィルムを一切使用しない、最新デジタルプロジェクターを常設で装備している。
4、予約について
電話予約、現地予約のほか、インターネットでの予約も可能になった。
今までの映画館との大きな違い
・シネコン(シネマコンプレックス)
マルチプレックスシアターとも呼ばれている。ショッピングセンターなどに併設された6〜18くらいの劇場を持つ複合型映
画館のこと。また、6スクリーンに満たない小規模なシネコンをミニコン(ミニプレックス)、18スクリーンを越える大規模
なシネコンをメガコン(メガプレックス)と呼んでいる。
・
シネコンの特徴
1、1ヶ所でさまざまな映画を上映していて便利。
2、人気映画は複数のスクリーンで時差上映。
3、ショッピングセンターの駐車場が使えるので、車で行ける。
4、新しいので、映画館全体がキレイ。
5、ゆったりとした座席配置や見やすい画面など、設計が良い。
6、最新の音響設備を導入していて音が良い。
7、各回定員入替え制で、立ち見の心配がない。
8、夜9時以降からのレイトショーがある。
9、独自の割引サービスが充実している。
なかには上記のことを満たしていないシネコンもあるが、ほとんどがこういった特徴を持っている。
・
経営上のシネコンのねらい
1、映画のついでに買い物、買い物のついでに映画、という相乗効果。
2、チケット売り場、売店、映写室をまとめることにより、人件費の削減が見込める。
3、人気の映画は複数館で上映し、不人気の映画は1日の上映回数を減らすなど、効率的。
4、映画館が身近な存在になり、映画館へ行くことが習慣化するため、リピーターがつく。
・
スクリーンの進化
「デジタル・シネマ」
100年間、映画にはずっとフィルムが使用され、フィルム材料や映写技術などにさまざまな改良が行われてきた。
しかし、フィルム(アナログ・データ)は編集や加工が難しいため、より簡単に改善の望めるデジタル・データへと
いう発想の転換が行われた。
デジタル・シネマ写映機を見て、まず目を引くのが前のほうにセットされているDLPシネマ映写プロジェクタである。
このプロジェクタにはハードディスクがつながれていて、そこにあるデジタルの映画データがDLPシネマ映写プロ
ジェクタを通ってデジタルのままスクリーンに映し出される。
映像をみて最初に気づくのは、文字やりんかくの鮮明さである。この美しい映像こそがデジタルシネマの特長である
といえる。
・
音響について
Q : 映画のタイトルの後にある「SRD」とか「SDDS」、「DTS」、「E X」って何 ?
A : 映画の音の録音再生方式を表わしています。
映画の録音再生方式には大きく分けて二通り − 光学式と磁気式です。
ここでは、光学式について簡単に説明します。
光学式の主な方式は以下の通り
◇ Dolby ◇ ◇ Dolby-SR ◇ ◇ SRD ◇
◇ S.D.D.S.◇ ◇ D.T.S. ◇ ◇ E X ◇
(音について特別な表示がなければ アナログ・モノラル再生です。)
◇ Dolby ◇
◆イギリスのドルビー研究所が開発した、
アナログ方式によりノイズを低減するステレオ録音・再生システム。
◆この方式の開発によりアナログ方式であリながら雑音が少なくなり、ステレオ録音・再生
ができるようになりました。且つ、2-4デコーダーの附加使用によりステレオから
4チャンネルによる再生が可能になりました。
◆従来の4チャンネルは磁気方式だけで可能だったため、磁気録音のデメリット
(製造コストが高く量産がきかない、上映回数が増えるつれて磁性体が消耗してクオリ
ティが落ちる)が克服されて急激にこのシステムが広がりました。
◆映画用に最初に使用されたノイズ゙低減方式はDolby-Aタイプと呼ばれています。
(家庭用はB又はCタイプ)
◇Dolby-SR◇
◆`SR` はスペクトラル・レコーディングの略。
◆Dolby-A方式以上にノイズ゙が低減され、更に高低音部の低下が補正されたことにより、
幅広い音域の再生が可能になりました。4チャンネル。
※サウンドトラック部分を通過する光の量の変化を電気の量に変えて、音として再生
するわけです。
※また、4チャンネル(「中央」「ステージ右」「ステージ左」「客席の周り(サラウンド)」)
それぞれのスピーカーから、4種類の音が出てきます。
◇ SRD ◇
◆スペクトラル・レコーディング・デジタルの略。
◆音をデジタル信号に置き換えて焼き付け、それを読み取って再生します。
◆従来のアナログサウンドトラックはそのままにしてあるのでデジタル用とアナログ用に別のフィルム
を製造する必要が無く、万一デジタル信号がフィルムのトラブルで読み取れない場合は自動的に
アナログ(Dolby-SR)に切り替わる装置になっています。6チャンネル。ドルビー研究所が開発。
※パーフォレーションの間にデジタル信号が焼き付けられています。
※中央、右、左、客席右・右後方、客席左・左後方、重低音専用、の各スピーカーから6種類
の音が再生されます。
◇ S.D.D.S.◇
◆ソニー・ダイナミック・デジタル・サウンドの略。
◆デジタル信号の焼き付け場所やデジタル信号の圧縮・伸長の方法、読み取り装置に違いはあるもの
の、デジタル信号を音声に変える基本はSRDと同じです。8チャンネル。
※6チャンネルに加え、ステージ上に左右のスピーカーをそれぞれ追加。ステージ上からだけでも
5種類の音と1種類の重低音が出ていることになります。
◇ D.T.S. ◇
◆デジタル・シアター・システムの略。
◆CD-ROMから音声を再生するもので、フィルムにはCD-ROMと同調するための信号
が焼き付けてあります。6チャンネル。
(ドルビーデジタル・サラウンドEX)
・『スターウォーズ エピソード1』でデビューするドルビー研究所とルーカスフィルム が共同開発
した最新鋭の音響システムです。今までのドルビーデジタル 5.1デジタルフォーマット(センター、
レフト、ライト、レフトサラウンド、ライトサラウンド、重低音用スーパーウーファーの6チャンネル
構成)にサラウンド・アダプター「SA−10」を加えることで、客席後方に“センター・バックサラ
ウンド・チャンネル”を設け、7チャンネル構成となります。これにより、これまでは不可能だったサ
ウンド・デザインが可能となり、新たなサウンド・エフェクトの世界への扉が開かれました。特徴とし
ては:
・より効果的な頭上の移動感
宇宙空間を巨大なスペースシップが通過していくようなシーンで、前から後、後から前と、とてもリ
アルな移動効果音を演出します。
・360度パン
ロマンチックなシーンではカメラが360度ぐるっと恋人たちのまわりをまわるように、音がぐるっ
と360度自分を取り囲むエキサイティングな体験が得られます。
また例えば、ジャングルを旅していると、頭上を猿の群れが奇声を発しながら木から木へと飛び移
り、主人公を取り囲む。こんなシーンのサウンド・デザインにも絶好の音響システムです。
・後方の局地化
真後ろからもはっきりと音が聞こえてきます。これまでは、完全に真後ろから音が聞こえるように表
現するのは技術的に至難の技でした。突然後ろからエイリアンが襲ってくる、そんなシーンで高い効果
を発揮します。
・サラウンド・エリアの拡大
これまでのデジタル音響システムではサラウンド・チャンネルが2チャンネルのため、身体全体が音
に包み込まれるようなサラウンド効果がより良く体験できる位置は中央寄りにありました。EXの場合
はサラウンド・チャンネルが3チャンネル構成となることで、サラウンド・エリアが拡大され、右端や
左端でも、製作者が意図したとおりのバランスでサラウンド効果を体験することができます。
・1915年にアメリカでサラウンドの特許申請がされてから84年経ちます。この間サラウンド音響
は紆余曲折を得ながら進歩し、主としてエフェクト−雰囲気演出−として用いられてきましたが、EX
の開発により、サラウンド音響はより柔軟で高い自由度を獲得しました。この結果、今後のサラウンド
音響は単なるエフェクトに止まらず、ナラティブ・エフェクト−物語の形成に寄与−として、より演出
に深く関わっていきます。
『この新しいサラウンド技術は、現実的なサウンドトラックを作るのに、強力な創造道具を与えた。』
ジョージ・ルーカス
東宝はこの画期的なシステムを、本年は全国63スクリーンに設置し、『スターウォーズ エピソー
ド1』を上映致します。最新のテクノロジーによる音響効果も、存分にご堪能下さい。
◆EXのシステム構成図(サラウンド信号の流れ)
フィルムにインプットされたデジタル信号を、デジタルリーダーで読取り、デジタルプロセッサーで
6チャンネルのアナログ信号に変換します。前方4チャンネル(センター、レフト、ライト、スーパー
ウーファー)の信号は、ダイレクトにパワーアンプに入力されますが、後方2チャンネル(レフトサラ
ウンド、ライトサラウンド)の信号は、サラウンド・アダプター「SA−10」に入力されることで、
センター・バックサラウンド・チャンネルが追加され、7チャンネルとなります。
http://toho.co.jp/th-link/qa/sound/sound.htm
動画の原理
今日では、テレビ、ビデオ、コンピュ−タなどの映像メディアが並立していることから、映画はひとつの映像メディア
でしかなくなった。
映画に競合する動画メディアが誕生してもなお、その動きの原理が仮現運動に基づいていることは、動画の「古くて新しい」
側面である。
依然として映画は「活動写真」である。
シネマトグラフと日本における初期映画製作
19世紀も初めより、日本では「写し絵」と呼ばれるスクリーン上に投影される動く映像が民衆娯楽として存在していた。
映画という科学的装置は知覚・認識にかかわる知的対象として、最も初期の段階で民衆文化に深く根差す日本的表象を再発見
させることに仕えた。
表象として非常に高度な情報であり、人間の知覚・認識のあり方に大きな影響を与えるもの。
それはまた同時にスペクタクルであり、上演物であり、興行を通してのみ成り立つものであった。
シネマトグラフのスペクタクル的要素は、さらに音楽伴奏の導入によって強化された。
映写機はスクリーンの背後に置かれ、観客の背後には楽隊がいて音楽を演奏した。このように、演出されたスペクタクル的性格を
強め、その後何十年も続く映画上映の原型を形成した。
上映されたシネマトグラフは「活動大写真」と呼ばれた。
動く映像である映画はすでにこの時点で異なった装置として差異化されるのではなく、スペクタクルを生む等質的な表象と看做さ
れていた。
映画はスペクタクルの側面を早くも強め、上映を行う側でそれぞれ独自の演出がなされるようになった。これは、映画表象への
創造的参加でもある。
基本的には国境というものが存在していなかった映画の表象において、すなわち目の前に展開するのが、フランスでも、アメリカ
でもあり得た映画の表象において、日本の初期映画がすぐに西欧的な映画のシチュエーションを模倣することは、ごく自然なこと。
日本の初期映画の表象はごく初期の段階で僅かに西欧化の兆しを見せていた。
シネマトグラフの興行自体が日本人によって日本的スペクタクルにされたように、その後作られようになる日本映画は、映画その
ものがスペクタクルであると理解されることによって伝統的なものに回帰し、模倣すべき欧米の文化的対象とはならず、独自の表象
を形成していく。
記録の継承
映画の発明によって動く映像を記録し、その記録を後世にまで残すことを可能にした。
100年近くも昔の様子をこのように今日でも見ることができるのは、驚異的なことである。
動きが伴っていることは、さらにそのリアリティーを増大させるのに貢献していることは言うまでもない。
映画は単に現実を記録するだけでなく、物語を伝えるメディアでもある。
映画の記録は、その被写体となるものの記録ばかりでなく、多様な側面からも捉えられるもの。
映画史は作られた映画、映画産業、芸術としての進化といった「作り手中心の記録」としてばかりでなく、
映画がどのように見られたかという「受けての記録」としても捉えなおしていこうとの視点もでている。
映画は高額の機材と記録媒体を使うため、その初期は非常に記録が少なく、記録する対象も制限されていた。
なぜエジソンは映画の覇者になれなかったのか
(1) 動く写真を実現するシステムの完成度=装置としての映画の要件
シネマトグラフは技術的に高い完成度を示した。これが安定した上映と映像の高いクオリティー=動画の訴求力をもたらした。
(2) スクリーン上映方法の採用=マスメディアとしての要件
情報の訴求力を高め、かつ多くの人々に情報を効率よく伝播すること。
(3) 有料定期上映の成功
定期興行を行える道が開かれたことにより、産業として展開する条件が整った。
(4) 魅力あるコンテンツの提供
これらが、映画が誕生したとみなす4つの要件である。
また、出版、新聞、放送などと同じく、映画が20世紀に向かって、メディア産業の花形として成長していくスタートが切られた
ことを意味するものでもあるといえる。
シネコンのはじまり
1960年代後半にアメリカで生まれた。
ある映画館が、大きな劇場の場内をカーテンで仕切り、複数の映画を上映したのがシネコンのはじまり。
また日本では、当時、レンタルビデオに押されるなど、映画館の廃業が相次いでいた。
そんな状況のなか、1993年4月、米タイムワーナーとニチイ(現マイカル)の共同出資で設立されたワーナー・マイカルが海老名
と東岸和田にそれぞれ7スクリーン、8スクリーンのシネコンをオープンさせた。
これが、日本初のシネコンである。
このワーナー・マイカルの成功により、他の外資系興業会社も参入を開始した。
現在、ワーナー・マイカルが全国のサティーやビブレに44館336スクリーン、AMCが5館、79スクリーン、ユナイテッド・シ
ネマが10館89スクリーン、東宝が10館82スクリーン、松竹マルチプレックスシアターズが8館70スクリーン、東急レクリエーション
が2館15スクリーン、ヴァージンシネマズジャパンが5館53スクリーン、ヘラルド・エンタープライズが3館26スクリーン、
イオンシネマズが2館18スクリーン、テイ・ジョイが1館6スクリーンと展開を広げてきた。